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6月末、上海2大アニメイベントの対決

色々なレポートがたまりにたまっている当Blogですが、一つずつ片付けていきたいと思いますので気長にお待ちください。とりあえずそうは言っても、Blogの長所はやはり情報の速報性というところにあると思いますので、今回は6月末に控えている上海のアニメイベントについてレポートさせていただきたいと思います。


今回6月末に上海ではアニメイベントが2つも予定されています。それも同じ時期に。

2006上海卡通总动员[shang4 hai3 ka3 tong1 zong3dong4yuan2]
日本語名『2006上海カートゥーン総動員』
日時:2006年6月28日〜7月3日
会場:上海東亜展覧館

主催は上海メディアグループ。上海のテレビ・ラジオ・映画関係、メディアを仕切ってる。


第二届中国国动漫游戏博览会高峰论坛
日本語名『第2回中国国際マンガ・アニメ・ゲームフォーラム』
日時:2006年6月29日〜7月3日
会場:上海展覧中心

主催は文化部。ここの許可がないとアニメでもゲームでも、中国では商売できない仕組み。



さてここで日時を確認された方はもうお気づきだと思いますが、このイベント、片方の開催時期が1日早いだけで、日時はほとんど同じなのです。しかもお互いの会場は車で15分ほどの距離しか離れていないぐらい近いのです。もともとこの2つのイベント、昨年は異なる時期に行われていた別々のものでした。そして今年はそれが一つにまとまるはずだったのですがー……。
詳しい理由はわかりませんが、お互いの運営組織の話の折り合いがつかなかったのでしょう、結局交渉は決裂してしまったようです。

さてそこで困ったのが『2006上海カートゥーン総動員』側だったと思います。なんでか? それは会場を確保していなかったから。そのためあわてて会場の確保に走り、今年7月1日から中国で正式に放送される『テニスの王子様』を最大限に利用するなどし、とにかく盛り上げようと派手に宣伝をしております。グループのアニメ専用チャンネルでは毎日何十回、いやいや、これでもかという回数のアニメイベントに関する告知が流れております。

今回の目玉は『テニスの王子様』の声優をやっている皆川純子さんが招待されているところです。おそらく中国でこれまで行われてきたアニメイベントの中で初めて日本の声優さんが招待されたのではないでしょうか。現在7月1日(土)に会場へ姿を現すとの情報があります。


さてもう一方の文化部主催のアニメイベントですが、こちらは昨年の第1回が終了した直後からコツコツと準備を重ね、今年も昨年と同じ会場を借り、昨年よりも1ヶ月近く早い時期に開催することで来場者増を狙っていたようです。しかし上海メディアグループとの共同開催の話がなくなり、おまけに相手は1日早くアニメイベントを開催することにし、毎日自分たちのアニメチャンネルでイベントの告知をこれまでか!と流す攻勢に危機感を覚えたのでしょう。イベントとしての質は『第2回中国国際マンガ・アニメ・ゲームフォーラム』の方が高いのですが、勢いや何より認知度の面では現時点で完全に負けております。そこで登場したのが何と、

『超級女声(スーパー歌姫)』という昨年中国で一大旋風を巻き起こしたオーディション番組の参加者1位を含む上位4名を招待するという、ぶっちゃけアニメとあまり関係ないカードを切ってきました。完全な客寄席なのですが、相手が話題先行で来ている関係もあり、負けていられなかったのでしょう。

それに対し『カートゥーン総動員』側は声優を招待すること以外に準備したのは何と、ミュージカルの『ライオンキング』!。 確かに同じ名前のアニメ作品はあるけれど、ミュージカルとアニメはまた別でしょ!(※中国ではディズニーのライオンキングも狮子王[shi1zi wang2]と発音)。


両者の具体的なイベント内容をおさらいすると↓こうです。


『2006上海カートゥーン総動員』で予定されているイベント

■テニスの王子様の声優、皆川純子さん登場
■テニスの王子様、中国版の声優大会。優勝者はもしかすると本当にアフレコすることに!?
■ミュージカル、ライオンキング
■台湾で有名な人形劇『大霹靂』登場
■コスプレコンテスト


ライオンキングと人形劇が一体アニメイベントに何の関係があるのかつっこみたくなるところですが、両方とも中国ではやはり知名度もあり、それ単体でも充分人を呼ぶことができる演目です。ちなみにこの台湾の人形劇、日本で人気だった『人形三国志』以上の人気が中国ではあり、この『大霹靂』のコスプレをするコスプレイヤーさんたちが結構たくさんいます。


『第2回中国国際マンガ・アニメ・ゲームフォーラム』で予定されているイベント

■国民的オーディション番組『超級女声(スーパー歌姫)』の1位の李宇春を含む4名が登場
■ワールドカップにちなんだイラスト描きコンテスト
■アニメ・マンガ・ゲーム部門で、投稿作品を表彰。
■オークション大会(マンガ・アニメに関する品物?)

■SEGAとKONAMIが大型のゲーム機を出展



こう比較すると、残念ながら『2006上海カートゥーン総動員』の方がすでに多くの人の関心を引いていると思います。しかしながら個人的にはこの「とにかく盛り上がればそれでいい」というアニメイベントが気に食いません。そんな一時的に盛り上がっても、中国のアニメ産業発展には何の貢献もしないからです。もっとアニメ産業発展のために意義のあるお金の使い方をしてほしいと思います。二つのアニメイベント双方が、「相手より目立とう精神」で無駄遣いするのがさらに気に食いません。

まあそれだけでは終わるアニメイベントじゃあないだろうと期待しつつ、さらに詳しい内容は次回に。それでは今回はこのへんで。

(関連リンク)---------------------------

『2006上海カートゥーン総動員』
http://www.shanghaiaf.com/
(公式ホームページ)

『第2回中国国際マンガ・アニメ・ゲームフォーラム』
http://www.intl-cg.com/
(公式ホームページ)

昨年のレポート『第1回中国国際マンガ・アニメ・ゲームフォーラム』
http://dashan.jugem.cc/?eid=183

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