前回更新から1ヶ月ちょっと経ちましたが後編の更新をしたいと思います。
と言っても
前回お話したとおり、常州で行われたアニメイベントは言ってしまえば中国国内で行われている各地のアニメイベント=海賊版グッズ即売会のイベントであって、何か中国アニメ業界の発展につながるようなものはないかと探してみましたが、何一つ見つかりませんでした。何かあったのなら逆に大変貴重な情報なので教えてください。皮肉とかじゃなくて、本当に。
(最近なんとなくだが、どういった人物がこういうグッズを製造しているのかがわかってきたような気がするし、実際あるグッズに関しては誰が作成したのかが調べでわかった)
このイベントは第1回開催のときは日本の関係者からも評価されていたイベントだったのになぜここまで落ちてしまったのか……。
これは現在中国で行われているあらゆるマンガ・アニメフェスティバルについて言えることですが、ようはそのイベントを仕切っている運営組織のメンバーと、それから決定権を持っているリーダーが、マンガやアニメというものをわかっているかどうかに尽きると思います。
これまで見てきた中国国内のイベントの中でも、メンバーの中にマンガ・アニメに対して理解のある人たちが運営に関わっているイベントであれば、そこそこ楽しめる作りになっているのです。簡単に言うとただのグッズ即売会では終わらず、作品展示や、国内アニメ制作会社が出展し作品をPRするなどそこには海賊版という現状すぐには解決できない問題を含みつつも、一方で中国マンガ・アニメ市場の将来につながるものが見えたのです。本当にそうなのか、というツッコミは置いといて、私は少なくともそう思いました。
第3回目の開催だったこのアニメイベントでは、残念ながらマンガ・アニメをわかっているメンバーが運営組織からいなくなっていたのでしょう。
私は最近、こういったアニメイベントを行う人たちやアニメの映像などを無許可で使用し放送や販売をする人たちのことを、『マンガ・アニメ市場を食い物にしている輩』だと思っています。食い物にされているのは何も日本のマンガ・アニメ作品とそれに従事する人たちだけでなく、中国国内のマンガやアニメ作品を創作に従事する人たちをもないがしろにしているのです。
多分あと数年はこのようなアニメイベントが中国で何回も開かれることでしょう。グッズもたくさん販売され続けるでしょう。が、しかし、そんな状況下でも、日本の業界関係者さんはあれこれと手を考え正規版を広めなければなりません。良く聞かれるような「市場から海賊版が撤退してから考える」のでは遅いのです。現にアメリカの動きはそのへんが迅速です。コピーされている量が半端じゃありませんから、海賊版には本腰を入れて取り組んでいるという印象を受けます。
ニセモノは必ずいつかはなくなります。
しかし今人気のあるものが、今後もずっと人気が続いていくとは限らないのですから。
comments
アメリカは違法行為を黙認してると「義務不履行」という罪に問われるのでどんな相手にも警告を送るらしいです。(くわしくは知りませんが)
>お茶妖精さん
へぇー、そんな罪状があるのですね。
ただそれは海外にも適用されるもんなんでしょうかね。気になります(−−?
法律はまったく知らないのですが、企業Aが所有するキャラクターを自社の商品に使おうと契約した会社がいて、ちまたに模倣品が溢れていると、「自社の商品が売れないのは模倣品があるからで、それを取り締まる義務のある企業Aにも責任がある」という風に訴えてくるのでは、と推測します。
海外は、うーん、どうでしょう。
あと、危ない団体が出したファングッズや活動のせいでキャラのイメージが悪くなり、「自社のイメージまで悪くなった」と訴えてくる場合もありえます。
幼稚園のファン活動を許して、同性愛団体のファン活動を許さない場合、法律上二つに違いはないので、差別だと訴えられたら負ける可能性が高いです。こういう理由で全てのファン活動を禁止するのでしょう。
>お茶妖精さん
私は日本の同人誌という世界は独特で、そして良い世界だと思っています(一部の考えも無しに描かれたエロいマンガを除いて)。
おっしゃられる「危ない団体」が何を指すのかはわかりませんが、少なくともイメージダウンされると、たまったものではありませんね。
>法律
私も知りませんのでノーコメント、ということで。