中国国際と銘打ったアニメフェスティバルが幕を閉じてから産経新聞にて流れたこのニュース、簡単に言うと誰もが(子供が)最もテレビを観る時間での外国アニメの放送を禁止するということです。
これではっきりしたことが一つあります。これから先、中国国内でどのようなアニメフェスティバルが開かれ主催者側から参加を要請されようと、日本企業が中国での市場展開を考えるという意味ではまったく意義がない、ということを表しています。この発表は中国政府のアニメ産業に対する基本的な方針として、自国のアニメ産業が潤うまで他国の侵入を許さないと明確に意思表示をしているわけです。
実は先に行われた中国国際アニメ・マンガフェスティバルでは、このイベントに出展する日本のアニメ制作会社に対して、中国国内での放送に関して優遇措置が取られるなどという噂があったのですが、私は個人的に最後まで信用せず、会社から日本のアニメ関連企業を誘致する際の切り札として交渉せよとのお達しがありましたが聞いてるフリだけしておいて、この話を切り出すことはしませんでした(結果としてこの話をしていたらエライ目にあっていたところでした)。
ただし、個人的に、企業とかそういう立場を超えて考えた場合、やはりホンモノを持ってくる、もしくはホンモノを伝えることは大切だと思います。それは中国が今のマンガ・アニメファンの関心をひくことはないアニメをせっせと作る一方、ファンたちは海外のアニメを積極的に視聴し(ネットなどの非合法なダウンロード視聴)グッズを買う(海賊版を含む)ことで、それはそのまま中国国内のアニメ制作会社の不利益となって返ってきます。これでは何のために海外アニメを締め出したのかよくわからない、本末転倒の結果を迎えるだけです。
日本のアニメ関連企業にボランティアで中国にアニメを持って来いとは言いませんが、今ある規制の中で、できることをやっていかなければならないのではないでしょうか? 国とか関係なく、マンガ・アニメファンのために。
「外国アニメ放映禁止へ 中国」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050610-00000027-san-int
(産経新聞)